システムキッチンのワークトップは面積が広く、1番目立つパーツです。
更に1番汚れる場所。
プラン作成の時、扉の色やイメージを気にしがちですが、面積が広く全体のイメージを作るのはワークトップです。
以外と種類も多く、素材によって特徴は様々。
今回はワークトップの種類別メリット、デメリットについて紹介します!
ステンレスワークトップ
メリット
キッチンに使われる素材といえば、根強いファンが多い【ステンレス】
歴史のある素材なので信頼して長年使い続ける事ができます。
水に強いのが特徴で、カビやサビにも負けません。
汚れがこびりついても染み込むことは無いのでキッチンに最適の素材と言えます。
最近は無骨なイメージのキッチンも人気なので、デザイン性からステンレスを選ぶ方も増えています。
デメリット
近年増えてきている硬度の高い(硬い)素材と比べると傷が入りやすいため、傷が入っても不自然にならない表面加工がされている物を選ぶ必要があります。
色のバリエーションがないため、可愛いキッチンや、温かみのある家具のようなキッチンが欲しい方には向かないかもしれません。
人工大理石トップ(人造大理石)
人工大理石は樹脂でできていて人工的に作られた素材です。
メーカーによって呼び名が異なり、人造大理石と呼んでいるメーカーもあります。
メリット
人工的に作られているため加工が自由です。
ワークトップとシンクを人工大理石に統一する事で、繋ぎ目のない一体型のトップを作る事ができます。
カラーバリエーションが豊富で、キッチン全体のイメージに合わせやすく、スタンダードな素材です。
変色する、ヒビが入りやすい、といったイメージを持っている方もいらっしゃいますが、近年の人工大理石は一昔前の物と違い、変色に強く、硬度が高い(硬い)物が沢山あります。
特に、アクリル人工大理石は硬く汚れに強いと言われています。
デメリット
種類が多く、特徴などが分かりにくい。
一見すると同じ色、同じ質感のため、価格を優先して安い人工大理石を採用したらすぐに変色した、傷が入った。などの事例があります。
耐久性や特徴もカタログのワークトップ部分に記載がありますので確認してみてください。
プラン作成の際、アドバイザーの方に確認すると詳しく教えてくれます。
セラミックワークトップ
最近人気急上昇中のセラミック。
素材は焼き物で、すべてが一点物という特別感があります。
メリット
色、素材感も独特で、キッチンの主役になるような素材です。
他にはない質感が無骨なイメージのキッチンにピッタリです。
ホワイトカラーを選べば柔らかいイメージのキッチンにも合わせやすいです。
金属より硬い素材で傷に強く、ほぼ無孔質※なため、油汚れも拭き掃除だけで綺麗になります。(※素材に穴が無い)
最近話題のホワイトキッチンにピッタリ‼︎
経年劣化、変色がほとんどないため綺麗な白を何年も保つ事ができます。
デメリット
焼き物で一枚板なため、マンションや2階にキッチンがある戸建ての場合、エレベーターにのらない、クレーン作業ができないなどの条件で、採用できない可能性があります。
ごくまれにある事例ですが、角が欠けた、シンクとのつなぎ目からヒビが入った。などの報告があります。
通常の使い方をしていれば起きないことのようですが、硬いとはいえ、焼き物です。
角に強い衝撃が加わると傷が入る事もあります。(例:吊り戸棚に収納していた缶詰が落ちてしまった…などなど)
一体型のため一部修理が難しい素材です。
独特な素材感が逆に苦手…という方も。
焼き物なので、食器を置く時に独特の音がします。お皿にお皿を重ねる時を想像してみてください。
通常の使い方をしていれば、実際にお皿が割れたりする事はありませんが、食器を置くたびにヒヤヒヤする…などの体験談も。
ショールームではキッチンに食器がディスプレイされていますので、見学の時に確認してみると安心です。
メーカー独自のワークトップ素材
TOTO【クリスタルカウンター】
TOTO独自の樹脂でできたカウンター。
見た目はすりガラスのような美しさです。
ガラスのような繊細な外見ですが、汚れが染みないため掃除もしやすく、熱などで変色する事もありません。
衝撃にも強く、透明感のある素材感を簡単に維持できます。
タカラスタンダード【クウォーツストーン】
クウォーツストーンは93%水晶でできています。
汚れに弱くキッチンに向かない、という天然石の欠点を7%の樹脂で埋める事でカバーしています。
天然石ならではの美しさを保ちながら、汚れ染みに強く、衝撃にも強い素材。
クリナップの美コートワークトップ
ステンレスにセラミックのコーティングを焼き付けたワークトップ。
親水性※があるため、水拭きだけでピカピカになります。
表面にセラミックを焼き付けることで傷に弱いステンレスをカバーしています。
(※汚れを浮かす作用)
年々種類が増えているワークトップ。私的おすすめはステンレス!
ワークトップだけでもこんなに沢山の種類があります。
デザイン、実用性、結局どれがいいのか…
普段のお掃除、求めているデザインなどで好みは様々です。
私的おすすめはステンレスです。
ステンレスがキッチンに採用されてから長い歴史があり、耐久性は間違いありません。
ステンレスのワークトップは1番下のグレードに設定されている事が多く、安物のイメージがあるかもしれませんが、安価で水回りに強いキッチンに最適な素材です。
とはいえ、柔らかいイメージや可愛いイメージには合わせにくいため、カッコいいイメージのキッチンを検討されている方はステンレスワークトップも選択肢に入れてみてください!
これだけの種類からキッチンパーツの全てを選んでいくのは、とても大変な作業ですが、長年のお付き合いとなるキッチン。10年後の自分を想像してみると選ぶヒントがあるかもしれません。